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05
2007
醍醐寺(上醍醐)
上醍醐寺
京都から山科を経て奈良街道沿いに南下して行くと醍醐寺が現れる.1000年以上の歴史を誇る古刹で、醍醐山の上にある上醍醐と麓にある下醍醐からなる真言宗醍醐派の総本山である.世間一般では秀吉が晩年に催した豪華絢爛な花見、所謂「醍醐の花見」の寺として知られている.醍醐寺には二度訪れたことがあったが、紅葉のシーズンには訪れたことがなかったので、どのようなものかと思いつきで来てみた.
今回の醍醐寺訪問は事前に下調べも何もしていなかったので、実のところ醍醐寺が下醍醐と上醍醐に分かれていることを知らなかった.下醍醐の方は前にも来たことがあったので今回は素通りして、上醍醐に行ってみることにした.
奈良街道を横切り総門をくぐると、庭園で有名な三宝院を左手に見ながら桜並木が続く馬場を真っ直ぐ仁王門に向かって歩いていく.仁王門をくぐると金堂や五重塔のある境内に入れるのだが、今回は仁王門をくぐらずに右手に折れ上醍醐へ向かう参道を行く.7〜8分ぐらい歩いただろうか小さな川を渡った所に大きな鳥居が見えてきた.ここが上醍醐かなと思ったがそれらしい建物は見あたらない.寺なのに鳥居?と思ったが、明治以前は寺社が一緒にあるのはごく当たり前の事だったようなので気にせずに先に進む.
黒光りしている石の仏さんが並んでいる.どうやらここは女人堂らしい.ここで杖を貸してくれるようだ.女人堂ということはこの先は女人禁制の修行の場ということか.上醍醐登山道入り口という標識がある.登山道? それに杖?... 少し嫌な予感がしたが上醍醐までの道のりは大したことないだろうと高をくくっていた.この時は上醍醐が標高454mの醍醐山の頂上近くにあるなどとは思いも寄らなかったのである.
軽い気持ちで山道を登り始めたのだが、だんだん道が険しくなってくる.普通の登山道に比べれば遙かに整備された歩き易い道なのだが、山を歩くような装備は身につけていない.上醍醐は直ぐそこだと思っていたので、メチャクチャ早いピッチで山を登っていった.20〜30分は経ったであろうか、だが一向に着く気配がない.12月初旬だというのに、全身汗だくである.すれ違う人たちから「頑張って もうすぐですよ」と声を掛けられる.まるで登山である.そう言えばすれ違う人の様相がどことなく真剣で気合いが入っている.単なる物見遊山のお参りではなく皆真剣な面持ちである.兄と妹であろうか、若い巡礼姿の一組の男女とすれ違った.こんな若い人たちが巡礼をしているということは、何か深い理由でもあるのかなと心配になってしまう.
皆あまりにも必死に登っていくので、道行く人に尋ねてみた.「上醍醐寺は何か特別な巡礼のお寺なのですか?」 相手は一瞬あっけにとられた顔をしながら、「西国三十三札所の十一番目のお寺ですよ」と言われた.なるほどそうか.道理でこんな山奥の険しい道を多くの人が登って行く訳だ.そうでもなければこんな大変な思いをしてまで、こんな所までお参りに来ないよなー.この時ばかりは自分の無知を恥じた.
へとへとになりながら何とか寺務所までたどり着いた.正確な時間は分からないが、女人堂からここまで35分ぐらい掛かったであろうか.麓から准胝堂まで普通の人の足で一時間ぐらい掛かるそうである.このことを知ってたら登っていなかったかもしれない.でも何となく得をした気分である.紅葉が綺麗だ.醍醐水と書かれた祠が目に付いた.醍醐寺の縁起である醍醐の水が湧き出た霊泉があった場所だそうである.何でも「醍醐味」という言葉はここから来ているそうである.醍醐水の上に西国三十三霊場の十一番札所である准胝堂がある.本尊の准胝観音は子供を授かるご利益のある観音さまだそうです.准胝堂の隣にある休憩所で暫く休憩をさせていただいた.この先に薬師堂、五大堂、開山堂などがあるのでそこまで行ってみた.開山堂からは遠く宇治や大阪方面が眺望できた.上醍醐までの道のりはちょっとしたハイキングでした.